コラム

とうとうアイドル現場でメモを取るヲタクになったわけだが…その理由と効果とは

コラム

コンサートにいくと、レポのために記憶をしていたわたし。

しかし、とうとう脳みそが耐えきれなくなってメモをとるハメになりました。

古参先輩方を見て「後で見返してつぶやくのかな?www」とか思ってたんですけど、

ワイももう若くないんか…

 

 

消えていく”経験”

memo2

なにわろてんねんコイツ。

とか言いながらしぶしぶ使ったものの、想像以上の効果です。

 

今まではコンサート終わりに、帰りながら台本をつくってました。

セットリストをみて記憶を整理するかんじですね。

 

家についたら、台本をもとに動画撮影。

編集してアップロード・・・。

ふぅ、今日も楽しかったなぁ…

 

あ!!

喋りたかったことが、あとから出てくる出てくる。

こういうのが何度もありました。

 

まだ思い出せるだけマシですよ。

おそらく消えていったものも大量にあるでしょうから。

 

その時はたいして価値を感じなかった情報でも、以外なところで活きるという経験はみなさんもあると思います。

そう考えるゾッとします。

今までどんだけ無駄にしてたんや・・・。

 

良い気付きほど複雑

 

昔、誰かがテレビでこんなこと言ってました。

「忘れてしまうようなものは大した発想じゃない。」

ホンマか?

 

そもそも、”大した発想”ってなんなんでしょう。

わたしの中では、しっかりと噛み砕かれた意見や考察、アイデアのことだと思うんですよね。

よりおおくの視点で生みだした考えほど、よい発想となります。

 

ということは?

よい発想ほど複雑なんですね。

 

見たもの、聞いたこと、感じたことを思いだすにも時間がかかるわけです。

そんなヒマがあるなら、もっと考えを精錬させたい!

そう思いませんか。

 

ということで私はメモを取ってます。




脳の外部メモリ

 

とってみてわかったことなんですが、メモを取ると脳のパフォーマンスが格段に上がります。

無駄なことに頭使わなくなるんでしょうね。

 

メモを取っていない状態というのは、パソコンでいうマルチタスク状態。

同時に動かしているソフトがどんどん増えていくようなもんです。

「記憶しておく」ということにも、脳ミソの容量を食われますからね。

そうなると、考えをかみ砕くのに100%のパフォーマンスを発揮できません。

 

しかも厄介なことに、記憶って無意識にされるじゃないですか。

「とりあえず結論をだしたから、他のことを考えよう」と思っても、なかなかパッと切り替えられません。

 

そこで、脳の外部メモリとしてメモを活用するわけです。

「記憶しておく」ということはメモにまかせて、自分は「噛み砕く」ことに全力を注ぐ。

考えがまとまったら、とりあえずメモに書き出します。

脳から考えがでていったかわりに、他の情報をメモから読みとってまた考える。

 

「忘れることがない」という安心感からか、思考の切り替えもしっかりできます。

 

memo3

「やっと気付いたんやな」

 


 

皆様の意見、間違った内容の指摘などがあればコメントください。



コメント

  1. 茂木健一郎 より:

    メモを取ることで脳のパフォーマンスが上がっているわけではありません。むしろパフォーマンス的には下がっている状態です。

    まず、人間は記憶する際、脳の一時的な作業台に記憶対象を保管します。(これを記銘といいます。)
    その後、それらの記憶から大事なものだけを保存し、さらに引き出すという動作によって記憶が定着していきます。これを何度も繰り返すことによって、記憶同士を結ぶシナプスという回路が太く強化され、より鮮明な記憶として残ります。
    記憶力がいい人は、一時記憶の「記銘」という部分が優れているといわれています。

    この作業台はおっしゃる通りマルチタスクなのですが、容量が限られているため、複数の作業をしているとすぐにいっぱいになり新しい記憶が出来なくなってしまいます。

    かの有名なスティーブジョブズも、「服装を気にすることにタスクを取られるくらいなら、毎日同じユニフォームで仕事をし、その分思考を減らしてタスクをあけたほうが効率的だ。」とおっしゃっていました。

    あなたは日々複数のことを同時にこなしているため、ほぼタスクはあいていないと思われます。
    なので、記銘自体がうまくできておらず記憶として定着しないのです。そうであれば、そもそも定着していない記憶をかみ砕くことなど不可能なのであって、すぐに思い出せないのはそのためです。

    あくまで、メモを取るという行為は脳の作業台を拡張し、一時的にメモに置いているだけです。記憶力をあげるには脳のタスクを減らすことが最優先なのですが、それができない時に初めて、本当に必要なことだけをメモに残すのです。
    なんでもかんでもメモに残すと、メモに記憶を頼り脳を使わなくなるため、かえって記憶力の低下につながります。

    思い出す(記憶を引き出す)というプロセスには、記銘→保存→引き出すという3行程があり、物事を考える「思考」のプロセスとは全く違います。記憶をメモに任せることは脳のフル活用とはいえません。
    大事なのは、メモは本当に必要なことだけをとる、保存した記憶は定期的に引き出すということです。保存してもたまに引き出してあげないと、シナプスが弱まり、しまいには切れて必要のない記憶として闇に葬られることもあるのです。

    結論としまして、なぜすぐに思い出せないのか?についてですが、タクス不足で記銘がうまくいかず、いらない記憶として保存されなかった。なのでAという記憶が構築されないため、すぐには思い出せない。しかし、ほかの興味があったところの記憶(たとえばB)は保存された。ここでB=Aという記憶がシナプスでつながった。つまり、当時あったことを振り返り、直接的なAではなく、回り道をしてBを思い出さないとAにはたどり着けなくなっていたということです。
    記憶はシナプスのつながりが多ければ多いほど強い記憶として残ります。なので、いろんなことを紐付ける(思い出し方を覚えたり、語呂合わせにしたり)と、うまくいきますよ。
    メモを取ったことにより「忘れることがない」という安心感は、一番脳にわるいのでお気を付けください。
    そんなあなたには記銘力をあげるトレーニングがお勧めです。

    • hell-met より:

      詳しい解説ありがとうございます。

      脳に定着していないのは実感しているので、あくまで一時記憶として使ってます。
      そのため、定着させるべきものについては後ほどメモから取り出すことをしていますね。
      私は職業(?)柄、どの情報が役に立つのか後になってみないとわからないのです。
      デザインは情報処理と言われるほど、情報量が全てですから。
      ほんの30分の外出でも脳に記憶できる容量以上の情報が手に入りますので、記憶すべきものを選別している時間はありません。
      とりあえずメモを取り、後で選別するという流れです。

      しかし、記銘力を上げるトレーニングには非常に興味があります。
      本を読んだときの定着率がかなり低いので。
      私の場合、新たな学問に手をつけるなら真っ先に脳科学みたいですね。

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